投稿者「rekkyo_admin」のアーカイブ
6月5日(日)学習会 「歴史総合」を高校現場から考える
6月5日(日) 2~5時
会 場 東京労働会館地下中会議室
資料代 300円
昨年、中央教育審議会が「歴史総合」(仮称)の「素案」を出し、本格的な実施に向け動いています。このもとには日本学術会議の「歴史基礎」の提案があり、歴史研究者を含めた様々な論議がなされています。歴教協には、たとえば次のようなことの検討も必要ではないかという声が寄せられました。
*『日本史A』『世界史A』はどう実践されてきたか。それとのつながりをどう考えるか。
*実際には誰が担うことになっていくか。
*これまで積み上げてきた「世界史」が実質的に消えていく可能性ある。それをどう考えるか。
そこで、以下の報告をお願いし、高校の現場から「歴史総合」を考える機会としたいと思います。
① “世界から”を意識した日本史A
坂本昇さん(都立文京高校)
② 世界史必修の終焉を意味づける―世界史教育の課題と歴史新科目
日高智彦さん(成蹊中学・高校)
③ 『歴史基礎』から『歴史総合』へ―その批判の論点
河合美喜夫さん(都立永山高校)
辺野古埋め立て代執行訴訟翁長知事の意見陳述全文(2015年12月2日)を紹介
『歴史地理教育』2016年5月号欄に、掲載実践の関連資料として「辺野古埋め立て代執行訴訟翁長知事の意見陳述全文(2015年12月2日)」を紹介しました。
第34回中間研究集会から学んだこと
沖縄大会に向け、テーマ「沖縄から考える戦争と平和」に上記の集会を開催
しました。1月10日ラパスホールで参加者は講師・報告者を含め59名でし
た。
戸邉秀明講演「沖縄戦の記憶と現代」は、沖縄研究の最新の内容、沖縄戦の
本質、特に「集団自決」に至る構造等を学ぶことができました。佐藤幸二実践
は、絵本『へいわってすてきだね』を使って、子どもたちの身の回りから平和
を考えた素晴らしい実践でした。安保法制に反対の声を上げた3人の高校生の
話は、教室・学校を超えて学ぶ姿と「人は人と出会って変わる」ことを思わせ、
未来への期待を感じました。
(参加者の声から)
常任委員会声明「憲法違反の安保法制を廃止にしよう」を出しました。
憲法違反の安保法制を廃止にしよう
安倍自公政権は、9月19日未明、参議院本会議で安保法案を強行採決しました。中央公聴
会・地方公聴会の報告の審議もせずに、手続きを無視し、全国に広がった「違憲の戦争法案
反対」の世論を無視しての強行採決でした。安保法案反対の運動は、学生の SEALDs(自由と
民主主義のための学生緊急行動)や高校生のティーンズソウル、「だれの子どももころさせ
ない」を合言葉に全国50以上に広がった「安保関連法に反対するママの会」、賛同者が1万41
20人になった「安全保障関連法に反対する学者の会」、140の大学に結成された有志の会、レ
ッドアクションの女性行動をはじめ、宗教者、法曹界、教育界なども含め幅広い世代・分野
に広がり、これまでにない新しい動きが展開されました。若い人たちが素晴らしい役割を果
たしたことは、今後の希望です。強行採決後も、諦めることなく「憲法違反の安保法制廃止
を」「アベ政治を許さない」の声を引き続き上げています。歴史教育者協議会も、平和・民主
主義を求めて安保法案に反対する14の研究団体と連名の声明や衆議院強行採決への抗議声
明を出し、会員が各地で反対運動を展開してきました。
安保法成立を強行した安倍政権の政治は、国民の声を無視し、日本の立憲主義、民主主義、
平和主義を踏みにじるものです。特に教育分野では、「戦争する国」づくりのために、教育の
国家統制を強化し、歴史認識を歪曲し、教育の中央集権化を強行しています。教科書検定制
度を改悪し政府見解を書かせる検定を行い、教育委員会制度の改変による首長・教育長主導
の採択制度にしました。また、「道徳の教科化」を打ち出し、特定の価値観を子どもたちに押
し付けようとしています。文部科学省は、国立大学に卒業式・入学式での日の丸掲揚と君が
代斉唱を要請し、教員養成系と人文科学系学部・大学院の廃止か、“社会的要請の高い分野”
への転換を迫る通知を出しました。今年の中学校教科書採択では、教員・保護者・市民の意
思を尊重せずに、育鵬社教科書を採択する地区が増えました。
歴史教育者協議会は宮城/東北大会で、「いまこそ、危機に抗し民主主義を前進させる取
り組みをひろげよう」と全国に呼びかけました。自由と民主主義は、子どもたちの未来が平
和であるための土台です。これからは民主主義と日本国憲法を取り戻すたたかいです。地域
や職場をはじめ多くの方々の共感を得られる取り組みを進めましょう。
2015年9月27日
一般社団法人歴史教育者協議会常任委員会
2015年8月9日~11日に宮城県仙台市で第67回全国大会を開催し、社員総会/会員集会で「いまこそ、危機に抗し民主主義を前進させる取り組みをひろげよう―敗戦70年の夏、歴史教育者協議会からの呼びかけ」を出しました。
2015年7月26日に、常任委員会として「政府与党の戦争法案強行採決に抗議する緊急声明」を出しました。
2015年7月増刊号(No. 837)特集 第二次世界大戦終結・国連発足70年
Ⅰ 第二次世界大戦を再検討する 十五年戦争史研究の現在 河島真 日独伊の戦後処理と戦争責任追及の比較考察 佐藤健生生 日米英戦争と中国問題 森茂樹 植民地にとっての第二次世界大戦─ベトナムにおける日仏共同支配 難波ちづる 日本の五〇年戦争の終わりから新アジア戦争三〇年へ 和田春樹 戦場に向かう女性─一枚の写真から 平井敦子
Ⅱ 記憶・和解・未来─負の遺産を平和創造の礎に 憲法九条の平和理念を世界に 星野恒雄 未来のために、戦争体験者の声をワークショップで語り継ぐ 神直子 日本軍「慰安婦」の歴史と記憶をどう伝えるか 池田恵理子 中国人強制連行・強制労働と西松和解─草の根の日中友好運動と被害者に向き合った裁判官たち 内田雅敏 ドイツの歴史教育と国際歴史対話 川喜田敦子 日中授業交流の現在─歴史教育者協議会日中交流委員会の取り組みから 齋藤一晴
Ⅲ 21世紀を切り拓く国連 国際社会の核軍縮の取り組みと日本 井ノ口貴史 国連の平和維持活動の軌跡と現状 華井和代 国際刑事裁判所の機能と課題 竹村仁美 「国連と日本の関係を考える授業」プラン 稲次寛 国際連合と女性・子どもたち 本庄豊
2015年7月号(No. 836)特集 富士山を学ぶー信仰・現実
特集 富士山を学ぶ─信仰・現実
・浮世絵と富士山 大久保純一
・富士禅定から御富士参りへ─北面の富士信仰 堀内眞
・富士山の噴火と災害 内山高
・韓国高麗大生と学ぶ「富士山」の授業─日韓ナショナリズムのありようと関わって 三橋広夫
・世界遺産登録の陰─富士の裾野に生きることで見えてくる問題 渡辺功資
小学校の授業 6年 「オスプレイ問題」を授業化する 米須清貴
中学校の授業 公民 あなたは臓器を提供しますか? 山本悦生
高校の授業 世界史 フランス革命の授業─死刑執行人の生涯から死刑制度を問う 藤本榮光
連載
子どもの目
▼資料館で高校生は何を感じたか 山田耕太
窓
▼大杉榮の自由論再考─『現代に甦る大杉榮』から 飛矢﨑雅也
歴史研究最前線78
▼日露開戦と大韓帝国 金文子
地域─日本から世界から230
▼沖縄で何が起こっているのか 宮城康博
モノ教材が語りだす⑦
▼古文書を読む─年貢割付状 鳥塚義和
絵本で知ろう! おとなりの国④
▼くらしを描く「マンヒのいえ」 木村誠
世界を歩く72
▼自転車で世界を巡る(3)中国では中国語を話そう 堀内謙太朗
各地からの便り⑯
▼福岡県 福岡県歴教協の元気の出る活動について 齊藤勝明
歴教協第67回東北・宮城大会/二〇一五年 負けねど! 東北⑦
▼ぜひ宮城/東北さ来てけさいん! 手代木彰雄
探訪ミュージアム72
▼不屈館(沖縄県那覇市) 松田浩史
『自由民権〈激化〉の時代─運動・地域・語り』
『「慰安婦」問題を/から考える─軍事性暴力と日常世界』
『歴史を読み替える─ジェンダーから見た日本史』
〈第33回中間研究集会講演〉福島原発事故から見えたこの国のかたち─原子力ムラ、国権主義に抗して 村上達也
歴教協第67回宮城/東北大会 分科会世話人・レポート(予定)一覧
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