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緊急アピール
3月11日に起こった東北地方太平洋沖地震は、観測史上世界四番目の規模の巨大地震と言われ、この東日本大震災では、多くの地域が津波に呑み込まれ、死者行方不明者2万人を超える大災害となっています。被害にあわれ犠牲となられた方々に、歴史教育者協議会として心より哀悼の意を表し被災者の皆さんに心よりお見舞い申し上げます。 被災地では、学校の多くが避難拠点として利用され、教職員も自らの家族の行方が分からないなどの不安を抱えながら被災者救援に協力しています。また、学校は、卒業・入学を迎える時期であり、不幸に見舞われる中でも子どもたちが無事に卒業・入学を迎えられるよう奮闘しています。歴史教育者協議会としても、教育現場での支援・協力を惜しまない所存です。 国・自治体を挙げた災害復興の取り組みにより、地域住民の生活再建が速やかに進むよう要求します。なかでも児童・生徒の心のケア、教育保障を十分に進められることを強く要望するものです。 また、福島第一原発の度重なる爆発・火災により高濃度の放射性物質が放出され、被害の広範囲な拡大も懸念されます。行政、東京電力などの事業体は、情報公開を速やかに正確かつ科学的に行うように求めます。 今回のような地震などによる冷却不能による水素爆発、炉心溶融の危険性については、これまでも指摘されてきました。放射線の人体への危険性をコントロールする知恵や技術は、今回の事態をみても極めて未熟です。安全性の面から原子力利用中心の政府のエネルギー政策の根本的な見直しを求めるものです。 2011年3月27日 歴史教育者協議会全国委員会 |