1946年11月3日の日本国憲法公布から80年の今、憲法改悪の最大の危機に直面し
ています。2月総選挙では、高市首相への「期待」から自民党単独で316議席を得て
圧勝しました。高市首相は記者会見で「国の理想の姿を物語るのは憲法」と改悪に
意欲を示しました。選挙中に「憲法になぜ自衛隊を書いてはいけないのか。彼らの
誇りを守り、しっかり実力組織として位置づけるためにも『当たり前』の憲法改定
をやらせてください。」と述べました。連立を組む日本維新の会は、「9条第二項の
削除による集団的自衛権の全面容認」と「国防軍」の明記を求めています。
憲法改悪のメインは9条改憲です。日本が恒久的平和主義の戦争放棄の第9条を
規定したのは、侵略戦争と植民地支配、広島・長崎など非人道的惨禍という、加害・
被害の犠牲への反省がありました。この憲法によって日本は世界に誇れる平和国家と
して、戦後80年間戦争をせずに来ました。
9条に自衛隊の明記を主張したのは安倍元首相で、それを受け自民党は、9条2項
に2を新設「自衛の措置をとることを妨げず」とし「自衛隊を保持する」としました。
これでは9条の戦力不保持の制約が自衛隊にはなくなります。そして「自衛の措置」で
「集団的自衛権の全面的な行使=海外での無制限な武力行使」が可能になります。国
民の中に、「憲法改正」に賛成の人や「攻められたらどうする、国を守る」と軍拡を
支持する人もいますが、戦争反対では一致できます。日本の軍拡が他国の軍拡に繋が
ることは歴史が証明しています。毎日新聞が2月21・22日に実施した「高市内閣に望
むこと(9つの選択肢から複数回答)」では物価対策が72%で最も高く、「憲法改正」
は最も少ない12%でした。今、全国各地で「平和憲法を守れ、9条改憲反対」の声が
広がっています。
1949年創立以来歴史教育者協議会(以下、歴教協)は、国内においては民主主義の
発展、世界においては国際平和を願って、歴史教育及び研究の創造に努力してきまし
た。歴教協は、子どもたちを民主的な日本の主権者として育む実践を創造し、その中
心は国民主権、平和主義、基本的人権の尊重を原則とする日本国憲法学習です。戦争
の最大の犠牲者が子どもたちであることは、過去の戦争の歴史と第二次世界大戦後の
戦争・内戦・紛争、そして現在のウクライナ戦争、イスラエルのガザ攻撃、アメリカ・
イスラエルのイラン攻撃が示しています。歴教協は、戦争に繋がる憲法改悪、9条改
悪に反対します。
2026年3月29日 一般社団法人 歴史教育者協議会 社員総会