2026年2月28日アメリカ・イスラエルのイラン攻撃から4週間が経ちました。この
攻撃で、イランの最高指導者ハメネイ師や高官を殺害、複数都市を攻撃しました。米
軍の誤爆により、女子小学校の児童175名が犠牲となりました。イランの湾岸諸国に
ある米軍基地とイスラエルへの報復で戦火は拡大し、学校・病院などの民間施設や民
間人の犠牲者は増えています。世界の石油・原油輸出の根幹であるホルムズ海峡を、
イランは事実上封鎖し世界を混乱に陥れています。油田地帯・石油基地なども攻撃さ
れ、世界の人々の生活に悪影響が出ています。イスラエルは、イランを支持している
レバノンのヒズボラを攻撃し、多くの犠牲を生んでいます。イラン政府が体制反対運
動に対し弾圧していることは批判すべきですが、国の主権を奪って攻撃することは許
されません。
この攻撃は、国連憲章・国際法を無視した先制攻撃で「力による支配」であり、即
時中止すべきです。アメリカとイランは中東オマーンの仲介で核問題を巡って交渉中
で、合意する可能性もありました。世界では国連を中心に、国際法を無視したアメリ
カ・イスラエルの攻撃に反対する市民運動が起きています。ヨーロッパ諸国首脳の中
には「戦争反対」「戦争不参加」を表明しています。主要7か国も国連安全保障理事
会も対イラン非難決議は出しましたが、アメリカ・イスラエルの先制攻撃は不問にし
ています。「力による支配」とウクライナ侵攻のロシア非難に比べ、ダブルスタンダ
ードと言えます。
日本政府は、ウクライナ侵攻ではロシアを「力による現状変更」と、「台湾有事」
では中国による「力による現状変更は許さない」と厳しく非難しています。しかしア
メリカの軍事行動には、1月ベネズエラの軍事攻撃でも、今回のイラン攻撃でも「イ
ランの核武装に反対する」と述べるに留まっています。世論では、イラン攻撃に国民
の80%以上が反対し、各地で「イラン攻撃反対」の声が広がっています。
石油輸入の9割を中東に依存する日本は、ホルムズ海峡封鎖による原油価格急騰は、
経済や生活に打撃を受けています。2015年安保法制論議での「集団的自衛権行使の例
はホルムズ海峡封鎖」でした。3月19日日米首脳会談でもアメリカのイラン攻撃を批
判せず、日本国民の声を伝えませんでした。戦争放棄の平和憲法を持ち唯一の戦争被
爆国であり、戦後80年間戦争してこなかった日本です。日本政府に、国連憲章・国際
法を無視したアメリカ・イスラエルのイラン攻撃に抗議し、停戦を求めます。
2026年3月29日 一般社団法人歴史教育者協議会 社員総会